Kemper Profiling Amplifier

K&TでGSPのモデリングアンプがそのまま使えるようになった。はずだが、それは今までとの比較であって、自分で音を作り始めるとやはり不満が出てくる。K&TのClick欲しい熱が冷めてきた時、目に飛び込んだケンパー再入荷の文字。そうか、Kemperか。存在は認めていたが、縁ないと思っていたのは、JVMを手に入れたからかも知れない。
そのJVM、滅多に鳴らせるものではなく、それは小さいアンプとて同じ。9割以上はヘッドフォンを使って弾くのだ。その音に不満を感じ続けるより、グレードアップしたら幸せになれるんじゃないかと。これ至極合理的思考(笑)。可搬性もあり、普段の音をスタジオで鳴らすことだってできる。これは非常に使い甲斐があって、すぐに元が取れるツールではないかと気づいたら、居ても立ってもいられずフーチーズへ(実際、フーチーズの商品の回転は驚くほど早く、油断するとすぐ売り切れる)。儀式的に(笑)試奏して、スタジオ用にキャリング・バッグも込みで即決。
こちとらプロファイラーなので、シミュレーターとは格が違う音、実音なのだから。ギターアンプを録音した音で弾けるのだから、CDの音で弾けるともいえるだろう。モニタースピーカーで鳴らしても破綻しない。もちろん、キャビをオフにしてギターアンプで使うことも可能。数百のプリセットの数だけ、アンプを所有しているのと同義かと(笑)。
シミュレーターでもプリセットはあったが、もっぱらモデリングアンプを選んで音を作っていた。アンプライクに使いたかったのだが、シミュレーターには当然限界があった。高音弦の伸びを求めると低音弦が割れる(歪み過ぎる)とか、全体的に歪みを抑えると情けない音になるとか、それを解消する為パライコをいじるとか、それってなんか違ってね?とストレスは常につきまとった。プロファイラーにはイコライザがあるとはいえ、アンプのそれと同等には機能しないのではと危惧したが、そもそも音を作るのではなく「選ぶ」のだから、微調整できれば十分。しかもアンプは一度セッティングが決まれば、後はギター側で調節するのだから違和感はない。
もちろんアンプで鳴らす音すなわち生音にも魅力は当然あるわけで、アンプとの棲み分けも十分可能だろう。そのアンプ使用を制約される状態では、十分補完できる。
スタッフのアドバイスでは、ペダルを使う場合はバッファを通した方がいいとのこと。また、メーカーは推奨していないが、ベース・アンプも可、ただし激しいスラップには不向きとのこと。アンプと称してもこれはほぼコンピューター(笑)、起動には30秒ぐらいかかる。アップデートもあり。

月並みだが、この音は凄いとしか言いようがない。

追記:Rig.管理
デフォルトのRig.(プリセットの呼称)を試すだけで3ヶ月はかかるというフーチーズのスタッフの言葉は真実で、その中から好みを自分なりにアレンジしてさらにメモリーしたり、KemperのサポートサイトにあるRig.交換ページから追加したり、自宅でJVMをプロファイリングしてみるうちに、Rig.の総数は500を超えてしまい、唯一ともいえる欠点である、Rig.管理が破綻しかけた。多層フォルダ管理ができず、管理ツールもないのでわけわか寸前である。加えて、自分でセッティングを変更していくと、ギター側でヴォリュームを絞るとヴァイオリン奏法のごとき音の起ち上がりになってしまい、聴き慣れた故の違和感なのか、それとも本来の用途が自分の環境をプロファイリングする故かと逡巡し始めた。
試しに有料のRig.を導入してみたところ、サービスには相応の対価が必要であることを痛感した。音の違和感は、いつの間にやらレベルが上がったノイズゲートが原因と判明できた。しかし、Rig.管理は何も解決策がないので、これもフーチーズのスタッフの言葉に従って全消去して、Rig.を厳選して再インストールした。方法はマニュアルに詳しい。これだけで操作感が格段に向上し、改めてKPAの素晴らしさを実感することとなった。ひとつつかんだコツは、Gainを上げて歪みを足す場合、中途半端に上げるとかえって音が悪くなることが多く、思い切って上げてから絞ること、それでだめならそのRig.はGainを上げるには不適ということ。
次の試練はJVMをスタジオに持ち込んでプロファイリングすることだが、さて。

追記:外部入力再生
CAPOというアプリを愛用しているが、これはキーやテンポが変更自在でコード解析までできるという、アナログ時代には夢のような機能を備える耳コピの友である。これまではオーディオインターフェイスを介してMac.をミキサーにしていたが、それではKemperの音が若干変わるのが気になっていた。さりとてオーディオインターフェイスのグレードアップは録音を本格化する時に見極めたかったので、Kemper側の対応を心待ちにしていた。ファームウェアのアップデートを重ねるうちに、設定画面にAUXの音量調節を発見。しかし、入力設定画面が見つからない。Kemperは将来対応予定の機能が少なくないので、これもそうかと思ったが、ふと思ってアップデーター付属の英文PDFマニュアルを開いて見ると、接続方法を発見(笑)。RETURNの二つのフォーン・ジャックに接続するだけ、チャンネルは向かって見る左右のまま。残念ながら光デジタル入力では無理だが、当面の懸案は解決した。

追記:MIDIフットコントローラー
ペダルボードが落ち着いたのに、Kemperではほとんど活躍の場がない。使えないわけではないのだが、内蔵のペダルを如何にうまく使うかが鍵というフーチーズのスタッフの言葉が耳に残っていたから。

押している間だけONになるモーメンタリータイプのフットスイッチ。これで曲の途中でペダルのオンオフは可。その程度で十分な使い方しかしていなかったのは確か。ペダルボード同様宝の持ち腐れ化が危惧されるも、無理して使うものでもなし。

その後、あの(笑)BehringerのMIDIフットコントローラーが、チップを交換するとKemper専用になるという情報を得る。そのコントローラー、今はサウンドハウスでしか入手できない。

チップはこちらで16ユーロ。約10日でベルギーのザビエル氏から届く。

ヴァージョンアップはチップ交換しかないとのことだが、機能自体は単純にMIDI信号のやり取りだから、致命的なバグでもない限り、その必要もなかろう。

交換は当然だが裏ぶたを外す必要あり。アース線を固定する銀ネジはそのままで可。

チップの抜き差しには神経を使うが、旧チップは最悪壊してもいいのでいくらか気楽。この為だけに専用工具を調達する気はないし、ラジオペンチでは挟みきれない。右はコンデンサーがブロックしてる(笑)ので、左からチップとソケット間に精密ドライバーを差し込み、少しずつこじって外した。差し込む時は、足を曲げたり折ったりしないように細心の注意を払う。
本体との接続はMIDIケーブル2本で。手持ちのL型プラグでは床と干渉して使えなかった。

追記:ボリュームペダルの設定
チップ交換で特に設定しなくとも使えるという触れ込みのFCB1010だが、ボリュームペダルをどうしても認識しない。チップ交換時点で初期不良交換の権利を放棄してるので、直らなければただのゴミである。
隣のワウペダルと設定を入れ替えてもワウは有効なので、ペダルの故障ではない。となると設定の問題。Kemper側の設定には、何度見てもその項目が見当たらない。FCBをリセットしてもダメ。あとできることは、ペダルのキャリブレーションのみ。マニュアルがわかりにくいが、完了したらワウも効かなくなってしまった。何度キャリブレーションしても、FCBをリセットしてもダメ。ゴミ化決定目前だが、再度このトラブルをググってみる。同様の人がブログでキャリブレーションして解決と書いていた。それがダメなんだと諦めかけて読むと、ボリュームペダルの動作を考えれば間違いようもないものを、キャリブレーションの最大と最小の設定が逆だったことが判明(爆)。紆余曲折の末ようやく解決、ボリューム0でチューナーONの恩恵にあずかる。

追記:フット・スイッチでRig.チェンジ
Kemperの本来の真っ当な使い方は(たぶん)自分のアンプをプロファイリングして常に再現できるようにすることだが、私の場合は数多のアンプ環境を再現することである。従ってパフォーマンス・モードよりブラウザー・モードを多用することになる。この時、Rig.チェンジは本体のボタンで行うのだが、自宅は楽器屋のような広大なスペースではないので、ギターを弾きながらでは何かと気を使うのが不便。足でできればこの不満は改善されるのだが、マニュアルを見ても、MIDIコントロールの設定方法がわからない。こんな時こそ頼るのがフーチーズ。スタッフに相談したら、その場で代理店に電話確認してくれてあっさり解決。MIDIではなくフット・スイッチで操作するのだと。実機を見れば確かに設定メニューがあった。然らばアップ/ダウン2個のスイッチが必要なので、2連を調達すべく下調べしたら、収まりはいいが要電源のようで煩わしい。そこで単発スイッチを増設すればいいという単純なことに気づく。これなら電源不要で、元の仕様で連結も可。動作すればいいのでオクで安く調達。

手持ちの余ったLプラグのシールドを使って、ケーブル出口もまとめておく。
その後、日本語マニュアルPDF最新版を見直したら、しっかり掲載されてた(笑)。

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