2018年8月に入院中のベッドで8耐のジョナサン・レイを見るに、今まで何度となく頭をもたげた思いが甦ってきた。できるうちにやらないともう二度とできなくなる。
こちら側に戻る決心をした段階で、乗る対象は決めていたが、またNinjaに乗るのも一興、と考えた。しかし、古いバイクに乗るには相応の覚悟が必要なのは学習済み。GPZ900Rの最終型A16は2003年式、これとて15年物である。しかも百万超の高値安定。スペック的にはフロント6POTになったA12以降、これが1999年式以降で20年に手が届こうというもの。程度がよければ80万ぐらい。ギリギリ許容。
Ninjaに乗っていた当時の興味対象だったZZ-R1100C3、これは1993年式。ギヤ対策済の黒、タマ数極小。なれど価格は50万程度と納得レベル。しかし25年ものである。1台実車を見に行くことにする。 横浜以西は滅多に行かないし、恐らく相鉄線はお初である。各停で数駅にある街道沿いの専売店。目当てのタマが見当たらないので、2階の接客フロアで聞いてみる。
「ネットで照会した件ですが」
「2台あります」
「黒」
「どっちも黒です」イラッ
「C3」でようやく傍らの店員が反応。やおら地下ガレージに連れて行かれてご対面。

ZZ-R1100C3黒、OVER集合付き。フレームの色剥げはなく、ホイールの腐食も多くはない。が、全体にツヤがないのはさすが25年物。立ちゴケ傷はないが、ハンドル周りの塗装剥がれやメーター縁に積もった埃が目立つ。シート下を確認させてもらう。さほど埃や錆はないが、車載工具もない。店員がエンジン始動を試みるが、バッテリー上がり。ここで、タンクの鍵が交換されていることが判明。そのタンク、左ロゴシールに傷あり。
ということで、見るべきところは見た。ノーマルマフラーでセンスタ付きならば、これで妥協できただろうが、これらの現状を許容できるほどの程度でも思い入れでもなく、やはり即決は躊躇する。検討する旨伝えて、店員に続いてリフトに乗ったら、客は乗れないと断られ、あっけない幕切れ。この店には縁がなさそうと思わされた瞬間。
どちらもパーツ供給の不安もさることながら、どこかしら壊れてもおかしくない経過年数。パーツ探したり直したりするのは少々なら楽しめても、今となってはもっぱら不満や苦痛になりそうな予感。当然ショップに頼るわけだが、車検までの2年間で維持費が50万かかっても不思議はない。リセールは限りなくゼロに近づくので、2年で100万以上かかる計算。
ということは、乗り出し200万で2年後100万で売れれば同じわけで。
ZX-10Rも候補だったが、2017KRT Ver.の選択肢は新車しかなく躊躇。最終的な決断はこの費用論法で自分を納得させて、初志貫徹?で、当初の本命を見に行くことに。

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